山行
日曜日で市場は休みです。
炭化木を見に行こうと思いたち、午後から裏霧島へ向かいました。
宮崎鹿児島に跨がる霧島連山は、10近い山々が連なっており、高千穂峰、韓国岳といった南方から見える山がメジャーです。
北側は標高も低めで名もあまり知られていない山が多いため、裏霧島と呼ばれる事があります。
その中でもマイナーな竜王山という山があって、その裾野付近に炭化木が見られるポイントがあります。
炭化木とは、大昔の噴火による火砕流で炭になった木が火山灰に埋まり、その火山灰が風雨にさらされ流れ去って炭化した木が再び地表に現れたものです。
言ってもただの炭なんですが、火砕流の凄まじさ、気の遠くなる年月をかけて作られた自然の造作を感じたくて見てみたくなりました。
地元でも炭化木はとてもマイナーです。
なので、
道に迷いました。
いったん竜王山に登って逆方向に降りれば良いことはわかってたんですが、登らずまっすぐ向かう事にしました。
判断ミスです。
眺望もないマイナーな山であるため、標識がありません。
通常ルートである矢岳→竜王山から来ればちゃんとした標識があるのでしょうが、逆行する事は想定してないんだと思います。
本当はもっと進めば標識があったのかもしれませんが、だんだん離れていく竜王山に疑心暗鬼になり、引き返しました。
目的地を手前から少し入った綺麗な水の流れる沢へ変更。
途中に枯れ川があったので、近道しようと登山道を逸れて枯れた沢を行きました。
枯れている川もやがて水が湧き出て目的地に辿り着くんじゃないかという読み。
ところがいつまでたっても枯れ川が続き、谷も深くなったので不安になって引き返す事に。
30分ほどロスして目的地に到着。
しかし、
水が枯れています。
上流が枯れているんだから、下流も枯れているのは極自然なんですが、そんな事はこれっぽっちも考えていませんでした。
冷たい川に入って汗を流して気持ち良くなろうという目論見は、外れました。
時間的にも精神的にもこれにて終了、帰るしかなかったのですが、もと来た道を帰る気にもならず、枯れ川を下る事にしました。
この登山ルートは、川を渡って矢岳に登り、降りる時は竜王山方面からまた川を渡る事になります。
川を下って、矢岳側の登山道に出ようという考えです。
枯れ川はひんやりしていてまぁまぁ気持ち良かったです。
誰もいないので、服を脱いで岩に寝転んだりしました。
平野部は30度超えだったのに、岩は冷たく寒く感じるほどです。
そんな感じで枯れ川を下っていると、だんだん楽しくなって来ました。
一変するのは下り始めて30分後です。
崖。
写真ではわかり辛いですが、かなりの崖です。
灰色の放射状に走る奇妙な岩が、突然プツンと切れてます。
90度以上の反り具合で、50メートル下までストン。
なんとか降りる方法はないかと落ち口ギリギリまで近寄ってみましたが、あまりの高さと足場が崩れるかも知れない恐怖で背筋が凍るよう。
引き返すしか選択肢はありませんでした。
下る時には気づきませんでしたが、枯れ川は結構角度が急で大岩も多く、上りはまさにロッククライミング。
登山道に戻った時は1時間以上ロスしてました。
その後は、脇目も振らず健気に登山道を下山。
車に戻ったのは18時。
3時間半の山行になりました。
途中3回引き返し、目的地には辿り着かず。
残念な結果ですが、奇妙な崖も見ましたし、山歩きとしては成立しているのかなと思います。
途中、FXの事を考えてました。
ポジションをとったら逆行し、
見誤ったかと疑心暗鬼になり、
元の位置に戻るまで耐え、
ようやく戻って決済して新たにポジションを取り直したらまた逆行。
山歩きでも同じ事をしてるなあと感じました。
それでも山歩きは楽しさを見出す事は出来ますが、FXは損失を出したら何の楽しみもありません。
薄利で逃げる、ロスカットしてチャンスを待つ、含み損をかかえても大勝を狙う。
利益を出す方法はいくらでもあると思いますが、大事なのはトータルで勝つためにそのトレードは役に立つのかどうかです。
行き詰まっても、そこに何かしらの価値を見出す事は出来ます。